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====== The Art of Game Design ======

===== HELLO =====
* 作者の経歴: プロのジャグラー、ライター、コメディアン、ソフトウェア開発者。IBM、ベル研、ウォルト・ディズニーで働き、自身のゲームスタジオを始め、カーネギーメロン大学の教授。で、肩書きを問われたらゲームデザイナーと答える、もうなんかよくわかんないスゴい人。34ページにはアラン・ケイ((神、コンピュータの歴史を語るとき必ず出てくるような人))からアドバイスをもらった経験が書かれている。
* The voyage of discovery is not in seeking new landscapes but in having new eyes. — Marcel Proust →発見への航海は新たな風景を探すことでなく、新しい視点を持つことにある。
* できるだけ多くの視点を持ったとき、よいゲームデザインができる。それらの視点をレンズと呼ぶ。この本ではゲームデザインに役立つこのレンズを紹介していく。
* ハイテクなゲームを先に学ぼうとするのは間違いで、先にゲームの基本を学ぶ必要がある。ビデオゲームだって、本質的にはボードゲームなどと変わらない。よりシンプルなゲームを理解せずに、さらに複雑なゲームを作ることはできない。
* 基本的なゲームデザインの原則は心理学に根拠を置く。どんなジャンルのゲームにも応用できる。新しいジャンルを生み出すことだって。
生活のあらゆる場所にデザインの学びがあり、それらを広い視野で統合して考えられるとよい。
* ゲームデザインは創造性、心理学、芸術、技術、ビジネスの分野が複雑に絡み合っている。
* 孔子はよい教師は1つの隅だけを示し、あとの3つを探させると言った。真に学ぶためには探求し、知識を見つけようとする状態でないといけない。
===== Chapter1 =====
* 自信を持て。優れたものを作る人々には共通点がある、嘲笑への恐れがない。
* 優れた革新のいくつかは、やっていることが不可能であることを知るにはあまりにも愚かだったために成功したものである。
* いかに自信を持っても、失敗するだろう。だがその失敗が成功への道筋である。
* ジャグラーの間で言われること「落とさないと、学ばない。学ばないと、ジャグラーじゃない」
* ゲームデザインが必要とするスキル
* アニメーション: 命を吹き込む
* 人類学: 人は何を望むか
* 建築学: 建築家は建築を、ゲームデザイナーは世界自体をデザインする。人々と空間への深い理解が必要
* ブレインストーミング: 新しいアイデアを生み出す方法が必要
* ビジネス: ほとんどのゲームは金儲けのために作られる
* 映画撮影術: ゲームにはムービーがあり、それはバーチャルなカメラで撮影される
* コミュニケーション: リストされている技術を持つすべての人とコミュニケーションしないといけない
* 文芸: フィクションの世界全体を作り、そこに住む人々、起こる出来事を決めないといけない
* 経済学: 開発はゲーム資源の分配であり、役に立つ
* エンジニアリング: ゲームは最も複雑なエンジニアリングの1つである。限界とパワーを知っておくことが必要
* 歴史: 多くのゲームには歴史的設定がある。現実世界の歴史は大きなインスピレーションになる
* マネジメント: チームで働くときにはマネジメントが必要
* 数学: リスク分析、またコンピュータとグラフィックスは数学を基本としている
* 音楽: 人々を感動させる
* 心理学: 目的は人々を幸福にすることであり、心理を理解する必要がある
* 会話、伝達力: アイデアを表現し、ときに説得する必要がある。自信を持ち、人々に疑いをいだかせない
* サウンドデザイン: 人は聞いて現実だと確信する
* 技術文書: 抜け漏れなく複雑なデザインを表現する
* 視覚芸術: ゲームは視覚要素の塊だ
* これらをすべて身につけられる人はいないので、チームが必要である。
* ゲームデザイナーが最も必要とするスキル → 聞くこと(チーム、観衆、ゲーム、クライアント、自分自身)
* オープンマインド、それが真実を学ぶ方法である。子供のように近づき、何も思い込まず、観察し、傾聴する。
* 才能にはメジャーなものとマイナーなものの2つある。マイナーは、生まれ持った何かをできる才能である。メジャーは、自分の作品への愛である。スキルを使用することへの愛情は、スキル自体よりも重要。限られたスキルを使ううちに成長していくためだ。
* メジャーな才能があるかを確認するためには、実際に作品を作ってみるしかない。運命づけられたと思っていて、実際にやってみて違うということはよくある。
===== Chapter 2 =====
究極的には、ゲームデザイナーはゲームに注意を払うんでなくて、プレイヤーのする経験に注意を払わないといけない。ゲームのもたらす経験が価値の本質。
* ほかのエンターテイメントとの違い…ゲームは相互作用を多く含ませる必要がある。プレイヤーはキャラクターを操作して、それぞれのペースでイベントを起こすことができる。
* 心理学、人類学、デザインがプレイヤーの経験について知見を与える
* 心理学には行動主義と現象主義の2つがある。科学という面から、現象主義が勝利するのだが、行動主義の考え方も役に立つ。
* 人類学者は人々を理解するためにその人々の世界に浸かる。そして内省によって自分自身を被験者として観察する。
* デザインはあらゆる分野にあるが、共通している部分がある。人の心に立脚しているという点だ。
* 3つの分野に共通しているのは内省である。内省しすぎる危険もある。現実に合わない結論になることがある。
* よい科学者は内省を常に用いるが、科学的結論を出すということはしない。
* ゲームづくりにおいては危険は少ない。真実はどうなのかというよりも、どう感じたのほうが重要だ。
* ゲームデザインの内省とは、自分自身だけではなく他者の意見に耳を傾けることだ。自分の経験が他者とどのように違うかまで観察する。そして人類学者のように観客のかわりに自分をおき、反応を予測する。
* 分析による麻痺(ハイゼンベルク原理)…分析することによって楽しみが消えたりパフォーマンスが落ちたりすること。
* 2回で分析…最初は普通にやって、2回めで分析していく方法。
* 究極的には、 もうひとりの自分が体験を観察するようにすることである…禅で呼吸を自己観察するように。訓練が必要だ。
* すべてを再現する必要はない。自分の体験を元にエッセンスを抽出し画像、音楽、…を組み合わせる。ゲームシステムとして寒さを表現することもできる。
* 理想的な体験とその本質的な要素を明確に把握できれば、デザインの目標はできる。
* プレイヤーにどんな経験をさせたいか?からはじめる。
===== Chapter 3 =====
議論を進めるためには認識を揃える必要がある。ゲームの定義、ゲームデザインに関する用語…これらが標準化されていないことが、芸術へ進むことを妨げている。
* 楽しみ: 喜びと驚き?
* そもそも遊びとは何だ?自発的かは大きな要因。やりたくないなら、やらない。
* ときには仕事が遊びとなるようなこともあるが全員ではない。遊びは、誰であろうとやりたくなければやらない、みんなやりたいからやる、ようなものだ。
* 遊びは、好奇心を熱中させる操作である
* 必要不可欠な経験のレンズ: プレイヤーにどんな経験をさせたいか?
* 驚きのレンズ: 何で驚かせるか、ゲームルール、絵、技術?
* 楽しみのレンズ: どの部分が面白いか?
* 好奇心のレンズ: プレイヤーの重要なモチベーションは好奇心、「次のアニメーションは何だろう?」
* 内因性の価値レンズ: ある種のゲームではゲーム内のアイテムが現実と同じように(それ以上に)価値を持つ。これは、ゲームをプレイするうえでのモチベーションとなる。
* ゲームから問題解決を取り除くと、それはただの活動になる。もちろんそれで楽しむこともできるのだが、それはゲームとは無関係である。
* 遊びと仕事の違いは、活動の違いではなくモチベーションのち外だ。
* 問題解決のレンズ: どのゲームも解くべき問題を持っている。どんな問題か?隠れた問題はあるか?プレイヤーが戻ってこれるように、どのように新しい問題を生成するか?
===== Chapter 4 =====
ゲームは何で構成されているか?
* 4つでできている
* 仕組み: ゲームの手続きと、ルール。
* ストーリー: 一連のイベント。
* 美学: プレイヤーと直接的な関係がある。ほかの要素を強くし、感動的なものにする。
* 技術: 美学の媒体であり、仕組みが現れる部分。
* それぞれの専門的職業によって、どれが一番重要かは異なる。エンジニアだったら技術だし、ライターだったらストーリーだ。ゲームデザイナーとしては、それらは等しくプレイヤーに強い影響を持っていて、すべてに注意を向けないといけない。
* 4つの要素のレンズ: 4つの要素を使っているか?どれかを強化することでゲームをもっとよくできないか?
* ホログラフィデザインのレンズ: 4つの要素を同時に見る
===== Chapter 5 =====
テーマを支える要素。
力のある本を書きたいなら、力のあるテーマを選ぶべきだ - Herman Melville
* ゲームはこれまでのあらゆる媒体を含むことができる、強力な媒体である。
* テーマを、ゲーム経験を強化するために使うステップ
* そのゲームのthem49eを理解する
* テーマを強化するために可能な限りの手段を使う
* テーマとは?何についてのゲームか、ということ。ゲーム全体をつなぐアイデアのこと。
* パイレーツオブカリビアンの、ディズニーVRスタジオでの経験((スゲえ))…VRゲームを作るためのテーマをどうするか?何を経験させたらいいのか?徹底的に海賊の歴史について調べ、ディズニー海賊船の乗り物に何度も乗ったり客にインタビューしたりする。帰りの車で考えた結果、乗り物は海賊についてではなく、海賊になることについてだった。
* テーマが決まったら、それを全力で補強した…ゲームの描画、音楽、システム、そして空調や荷物置きに至るまで。テーマが明確だと、ほかの人も貢献しやすい。
* 統合のレンズ: テーマは何か、補強するためにすべてを使っているか?
* タイタニックがウケたわけ
* ディズニーのマルチプレイヤーゲームの経験
* 本当に明確なテーマがなく、サブテーマというものばかりだった。
* 共感のレンズ: なにかパワフルで特別にしているのか?人々に説明するとき、どのアイデアが最も興奮させるか?
===== Chapter 6 =====
アイデア。
* ゲームをデザインする流れ…素人みたいだが、本当にゲームデザイナーがすること。
- 記号付きリスト アイデアを考える
- 試す
- いいと思うまで変える、テストする
* ジャグラーの話…インスピレーションのためにほかのジャグラーを見るな。全く別のところを見よ。バレエ、動物、…
* 無限のインスピレーションのレンズ: ほかの人と共有したい経験はなにか?エッセンスを捕捉するためにはどうする?…レンズを使うためにはオープンマインドを必要とする。
* 問題を明確にする。「ウェブベースで、ティーンが好きそうなゲームを作るにはどうしたらいいか?」と問題を明らかにする。制約とゴール。条件は2つだが、片方が過度に制約的だ。ゲームでなくてもよさそうだ。→「ティーンが好きそうなウェブベースの経験を作るにはどうしたらいいか?」
* ゴールは広すぎても狭すぎてもいけない。
* まず問題を明確にする。問題解決にすぐ行きがちだが、より広い視点で見ることが必要だ。明確にするとコミュニケーションもしやすい((ほかの分野の協業でもいえることだ!))。
* 問題文のレンズ: 何が問題か明確に。ゲームは本当にベストな解決策なのか?どうしたら解決だといえるのか?
* 最も革新的なアイデアの多くは無意識からやってくる。
* 無意識は自分の中にいる別人だと考えたほうがいい。無口で、考えにふける人だ。
* 無意識からアイデアを得る
* 注意を払う
* アイデアを記録する → ボイスメモが有用
* 注意を散らせるものをなくす
* 寝る
* 押しすぎない(後から俳優の名前を思い出すようなこと、バックグラウンドで働いている)
* ブレインストーミング(([[article:wiki_for_online_collabo|wikiの本]]にも出てきた。協働の本に、必ずブレインストーミングは出てくる。最も基本的なものなんだろう。日本では単にtipsの1つとして軽く触れられているだけだが…練習が必要だ。))
* カテゴリーを分類する。…テクノロジー、仕組み、ストーリー…
* ブレインストーミングのパートナーを見つける(すべてに批判するような人は避ける)
===== Chapter 7 =====
繰り返しの中でゲームを改善する。
* 8つのフィルター。
* 繰り返しで改善する。
* アイデアはデザインの基礎である。
* ソフトウェアエンジニアリングの歴史。
* ソフトウェアエンジニアリングはあまりにも複雑すぎるために、それまでの線形のプロセスが使えない。
* ウォーターフォールモデルは実際にシステムを構築する必要がなかった人々によって宣伝された。
* 螺旋のモデルが発明された。
* リスク緩和のレンズ
* プロトタイプTips
* 質問に答える → この機能はできそうとか、パフォーマンスはどうとか。
* 質は忘れる
* コストのかかるコードのほかに、紙やおもちゃでプロトタイプすることだってできる。
* システムを実行中に再コーティングすることで、1日あたりのループ数を増やせる。Scheme, Smalltalk, Pythonなど遅延バインディング言語で機能する。
* まずおもちゃで遊んでから、ゲームとしてデザインする。本質はゲームはリッチなおもちゃである。本質はおもちゃで、それで楽しめるかをまずプロトタイプする。
* グランドセフトオートは媒体としてデザインされた。それで楽しいおもちゃであることがわかると、それを使ってどんなゲームを構築するかを決定した。
* 美学、デザイン、技術は依存しあっているため、1つがなにか問題に直面した場合相互に影響を与える可能性がある。連携が必要。
* 最初のループでは、何を作るべきなのかしらない。ループを繰り返すうちに、具体的にどうしたらいいのかというアイデアが浮かんできて、よりよくなっていく。最初のアイデアとは異なるものになっていく。予測する方法はない。
* ただ、予測しやすくなるポイントはあり、一応プレイ可能な形になるときだ。一般的に予算の30%を使うとき。多くの場合それからもループを繰り返す必要があるが、少なくとも費用、期間のメドはつく。30%未満で予測がつかないのは、避けられない。
===== Chapter 8 =====
プレイヤーのために作られるゲーム。
* アインシュタインが公演でバイオリンを演奏した話。同様に、プレイヤーが何を求めているかを知ることが必要。→ ほかのゲーム開発のすべてと同様、聞くことが必要。
* ウォルト・ディズニーがランドを建設しているときうずくまり、子供の目線でどう見えるか調べた話。
* 若い頃を思い出す。
* 属性で人を類型化したデモグラフィックを利用する。ゲームデザイナーにとっては重要な変数は年と性別だ。
* 若い時は心理の発達で分類され、年老いてくると家族の移り変わりで分類される。
* ゲームと男女の違いには、多くの議論がある。いえることは、性別の違いは確かにあるということだ。デザインするときには、それを考慮する必要がある。
* ゲームで男性が好むこと
* 支配
* 競争
* 破壊…しばしば、ブロック遊びに興じる男の子たちの一番興奮するのは建築するときではなく、破壊するときだ。
* 空間的パズル
* 試行錯誤
* 女性が好むこと
* 感情 → 販売されているフィクション本の3分の1はロマンス小説、ロマンティックな関係の感情的側面を描く。逆のスペクトラムはポルノ、ロマンティックな関係の物理的側面を描き、男性が好む。
* 現実世界 → 女の子の好む遊びはままごと、シルバニアファミリー、…と現実の模倣が多い。
* 育てる
* 会話と言葉のパズル → 女性の方が多く本を読み、クロスワードパズルをやる人は女性が多い。
* 例から学ぶ → 試行錯誤で学ぶのを好まず、例から学ぶことを好む。
* 男女で集団での遊びに違いが見られる…女性は社交性から、集団でサッカーとかやってもよさそうだが、あまり好まない。競争が生まれ、ゲームを続けることが難しくなるためだ。男性の場合…一人が泣いて帰ってもそのまま続ける((すごい説得力のある例))。
* プレイヤーのレンズ: その層が何を好むか、好まないか?何を求めているか?
* ゲームの8つの楽しみ
* 感覚
* 空想
* 物語
* 挑戦
* 友情
* 発見
* 表現
* 服従(?)
* 4つのプレイヤーと目的
* 達成者 → 挑戦
* 探索者 → 発見
* 社交派 → 友情
* キラー → 競争に勝ち、打ち負かす
* 喜びのレンズ
* あなたのゲームはどの喜びを与えるか?
===== Chapter 9 =====
ゲームデザイナーは経験を作り出す。経験は脳で起こり、現実の一部をあらわす幻想や錯覚に過ぎない。錯覚を理解しコントロールすることができれば、現実を作り出すことができるということでもある。
* boast-toast実験
* 脳はモデルを構築して現実を把握する。現実それ自体ではない。
* 色は錯覚であるが、現実のモデルとして便利である。
* チャーリー・ブラウンを見ることから脳がどう映像を処理しているか考える…なぜ現実と違う(大きな顔、手、線で構成…)のに人だと認識できるのか?
* 脳は一度線として前処理すると考えられる。漫画を好むのは、脳が疲れないからか。
* ゲームしてリラックスする理由: 現実よりシンプルだから。現実より脳に負荷がかからない。さらにほかの現実のゲーム…5目並べやバックギャモンと比較しても、ルールを理解し、達成するのがカンタンだ。
* フローは、楽しみと達成感の高いレベルの状態にあると考えられる。そういう体験を作るには?
* 明確なゴール
* 注意分散がない
* 直接的なフィードバック
* 継続的な挑戦(適切な難度)
* フローになる難易度は、熟達によって常に変化する。退屈と不安のスペクトルの中で、熟達に合った内容を用意する必要がある。人は上達していくので、同じ内容でずっとフローにとどまることはできない。
* 緊張と解放のサイクルで、フローチャンネルに常に入るようにする。
* フローのレンズ
* 俳優の実験…感情を投影している人と目を合わせると、無意識に対応する表情を作ってしまう。共感は強力なものだ。
* 想像力…すべての詳細を描く必要はない。想像力に任せるほうが強力なときがある。
* 2つの重要な機能…コミュニケーションと問題解決。
* モチベーション。
* マズローの5段階欲求モデルはプレイヤーのモチベーションを議論するにあたって大変便利なモデルである。これらの要求を満たすゲームがプレイされる。
* ジャッジのレンズ
===== Chapter 10 =====
ゲームの根本は仕組みだ。
* 仕組みは6つのカテゴリーに分けられる。
* 空間。2次元/3次元、連続/離散、境界、サブセット、…考えやすいモデルを用いる。質問だけのゲームでも、0次元のゲームとしていくつか空間を見出すことができる。
* オブジェクト、属性、状態。ネストを含む状態機械で表すと便利。
* 秘密。公開型と隠蔽型:チェスとカードゲーム。もしくは、ゲームマスターやコンピュータだけが知っていて、プレイヤーは知ることができない状態というのもある。また、ランダムに生成され誰も知らない状態がある。
* 行動。微妙な違いを持った戦略的アクション、緊急アクション…。また、いくつかの動作ができるか、どう相互作用するか、目標を達成する方法はいくつあるか、相手に及ぼす副作用はあるか?類似に見えるゲームはアクションのセットが同じである。プレイヤーが思いつく限りのアクションがあるゲームは夢のようだが、過去のテキストアドベンチャーに戻っているともいえる。
* ルール。操作ルール、基本的なルール、行動ルール。ドキュメントルール、トーナメントルール(よりハードな、公式試合などの)、公式ルール(トーナメントルールが後に普通に用いられる)、アドバイス的ルール、ハウスルール。伝統的なゲームとビデオゲームの違いは、ルールを強制させる仕組みである。よいゲームの目標:具体的/達成可能/やりがいがある
* スキル。これまでと違いプレイヤーのことに視点を置く。ゲームの難易度とプレイヤーのスキルは合っているか?物理的/メンタル/社会的スキルが存在する。リアルスキルとバーチャルスキル。バーチャルスキルは「剣士スキル:攻撃力を上げる」みたいなもので、実質的にプレイヤーのリアルスキルを上げる効果がある。
* 偶然。ほかの5つの要素の相互作用。確率の理解が必要。どのような種類の確率分布曲線を用いるか知らないといけない。モンテカルロ法を用いると手っ取り早くテストできる。数学の専門家に助けを求められるとよい。彼らのエゴをブーストさせて…困難な問題があって、あなたの助けが必要な人がいるということを知らせて!確率における直感は間違うことがある。リスクが、直感を狂わせる要素だ。これと同じように死因の予想と実際は、大きくことなる。自殺や事故死を多く予想するが、現実は病死が多い。体感と異なるので、それを含めてデザインする必要がある。数学、心理学の分野。
===== Chapter 11 =====
バランスのとれた仕組み。
* 楽しそうなのに、やってみると単調に思ってがっかりするようなゲーム → ゲームバランスが悪い。
* ゲームデザインの最も芸術的な部分。考慮する要素が多すぎるため。
* 20のゲームバランスのタイプ
* 公平
* 対称。プレイヤーがみんな条件。チェスとか、チェッカーとか。
* 非対称。
* 現実世界のシミュレーションの場合
* ゲームスペースを探検させる方法を提供。ゲームスペースは空間だけでない。格闘ゲームで10人のプレイヤーがいる場合、組み合わせは100通りになり、それぞれの戦略が生まれるようなもの。
* パーソナライズ
* スキルの平準化。たとえばNPC1つだとプレイヤーは簡単に買ってしまう場合、NPCは4人にする、ような。
* 面白い状況を作る。非対称な条件を持つゲームとしてネパールのBhaga Challがある。プレイヤーであるトラとヤギは大きく条件が異なるが、バランスが取れていることがプレイヤーによって認められている。バランスを取るのが難しい。調整するのによく用いられるのはパラメータの合計値が同じになるようにすることである。パラメータは等価でなく、重み付けされる。シンプルな方法はジャンケンのようにすることだ。
* 作るゲームは対称か否か?スキルを測るための方法は?違うスキルの人とプレイさせる?
* 挑戦vs.成功
* 真逆のスペクトルで、プレイヤーをフロー状態に留めるためには調整が必要。
* 成功とともに難易度を上げる。よく見るヤツ。逆に簡単だと早める。
* 挑戦の層を作る
* 難易度を選ばせる
* いろんな人にプレイテストさせる → 慣れてる人だけでなく
* 最初にどれくらいの割合の人にクリアさせたいか?を考える。
* 最初のうちは、プレイするだけでも挑戦である。覚えること、理解することが多いから。
* ゲームの中の挑戦とは何か?
* 意味のある選択
* アイテム、資源、戦略、リスク許容度、プレイスタイル…の選択ができるとよい。
* が、無意味な選択を作る罠にハマりやすい。どの車を選んでも同じ運転になるレースゲーム。あるいは明らかにひとつだけ強い重火器、このように1つの選択しか取れないのはdominant strategyという。
* ローリスクローリターンか、ハイリスクハイリターンか。
* スキルvs.運
* 頭vs.手
* 競争vs.協調
* 短いvs.長い
* 報酬 → 常に決まった曜日に職場にパンを持ってくると徐々に慣れて感謝されなくなるが、ランダムに持って来ると感謝される。固定された報酬には慣れる。
* 罰 → 死んだらコンティニューポイントに戻される、金やアイテムを失う、みたいな。公平感を保つことが重要。
* 自由vs.コントロールされているか
* シンプルvs.複雑 → 碁はシンプルなルールにも関わらず、複雑な状況が出現する。高度に両立している。複雑さには複雑なルールが必要なわけではない。エレガントさと言い換えられる。たとえばハリウッドで2つ以上の意味がないシーンはカットする、というように、できるだけ要素を少なくまとめることがエレガントさにつながる。
* 詳細vs.創造 → 組み合わせも有効…双眼鏡効果。オペラやスポーツで最初双眼鏡を使って詳細を見て、あとは肉眼で遠くから見ることはよくある。ゲームでも、最初に大きなキャラ画像を表示してプレイ中は小さな画像なことは多い。チェスは単純に関わらず創造の力によって、軍隊であることがイメージできる。
* 経済
* 動的な難易度変更は、プレイヤーの挑戦を奪う可能性があり、簡単ではない。
===== Chapter 12 =====
パズルを支える仕組み
* パズルの多くはゲームと呼べない。その要素の違いとは何か? → プレイヤーに反応しないから。
* パズルは一度戦略がわかると解決でき楽しくないが、ゲームはそうとかぎらない。
* パズルは独占戦略を持つゲームである、ともいえる。
* 明示的で統合されていないパズルから、調和して統合されたパズルへ、デザイナーが洗練されることにより変化した。ゼルダの伝説はパズル要素がうまく統合されている例。
* 何をしたら解決なのか明確でないといけない。
* 進捗が目に見えるとよい。
* 難易度を自動で調整する仕組み…クロスワードパズルで簡単なものから引き寄せられ、徐々に難しくなっていくようなこと。
* 1度に2つ以上の並列課題をやらせること。ほかのことを体験することにより、休息の効果がある。課題が1つだけだと、気分転換できないのでそのまま放置されやすい。
===== Chapter 13 =====
プレイヤーはインタフェースを通してプレイする。
* プレイヤー → 肉体的IN/OUT → バーチャルインターフェース → ゲーム世界(それぞれの矢印は両方)
* インターフェースを通すことが多い。だから重要。
* フィードバックを与える。バスケットでゴールしたことがわかるのはネットでボールが遅くなるからだ。
* Swiffer(クイックルワイパー的なやつ?)のデザインは、既存のほうきとチリトリの問題をクリアしている。さらにどれだけ綺麗になったかのフィードバックも提供する。
* フィードバックはこれまで読んできたものを提供する…審判、報酬、操作、挑戦、感情の動き…。ループする。
* アメリカの横断歩道のボタンには押したかのランプがないらしい。押した効果がわからない。 → 悪いフィードバックの結果、押し続けたり何回も押す人がいる。
* 情報をチャンネルでまとめる
* 情報ごとにデザインがある。大きさ、フォント、色、場所…組み合わせは無限にある。
* モードをまぜない。
* モードが変わったことを明確にする。
* 選択肢とシンプルさを両立させる。…優先順位によって。たとえばインベントリメニューをあまり使わないselectに割当てる、など。
===== Chapter 14 =====
経験は好奇心曲線で判断される。
* サーカスのショー((作者の人の最初の職業))の話…演目の並べ方が重要だということ。最初に注意を引き、次にリラックスさせ、徐々に高くなるループを作り、最後に一番盛り上がるのを入れる。結果的に、最初と最後がとんがった、斜めのジグザグができる。
* ほかのあらゆるエンターテイメントでいえる。ゲームで最初にムービーが流れるのもその理由。
* 面白さや興味は主観的だが、アリゲーターと戦うのとサンドイッチを食べるのとでは全く違う。
* 投影。知らない人がくじに当たるより、知っている人がくじにあたったほうが関心をもつ。物語を語る時にはまず人物について語る。そうすることで共感し、より感動するようになる。
* しかしいっぽうで、そうして構築した世界や人物像に矛盾があると、もろく崩れ去る。最悪シリーズ全体がだめになる。
* 面白さは…内在する面白さ/新しさ/投影の配分が異なる。どういう特性を強調したいか?たとえばテトリスは強力な投影、ジャグリングは新しさだ。
* 好奇心曲線は、常に総量と面白さの割合が変わる。その意味で、ゲームは同じ体験のループではない。常に変動し、うまくコントロールする必要がある。
===== Chapter 15 =====
ある1つの経験が、ストーリーである。
* ストーリーとゲームプレイを組み合わせる、多くの実験がおこなわれた。これは従来の、チェスとかを考えるとありえないことだ。コンピュータは、敵のように動作し、一人で遊ぶという概念を変えた。
* 結果、ストーリーとゲームプレイの両方を持つ経験を作り出せることがわかった。
* それらは理論的にはまざらないがうまく組み合わせるとよいことがわかっていた。
* インタラクティブであろうがなかろうが、意思決定をしている…次は何が起こるのか?と。だからゲームストーリーだって従来のエンターテイメントの延長線上にあり、参考にできることはたくさんある。従来の物語についても学ぶ必要がある。
* ストーリーテリングの手法
* 数珠つなぎ → 自由な空間(数珠、ゲームプレイ空間)を物語的意味(糸、ストーリーテリング)でつなぐ。つなぐ糸の部分は実際には自由ではないわけだが、それでも楽しい。
* 生成 → シムズシリーズとかにあるように、物語を生成する方法もある。プレイヤーによって、プレイスタイルによって違った物語となり、強力である。
* いくつかの要因により、ゲームデザイナーが夢見るような、完全にインタラクティブなゲームを作ることは出来ない!
* よいストーリーは高度に結合しており、ストーリーを分岐させるのは困難が伴う。
* 組み合わせは大変な数になる。そのたびにストーリーを書き直すのは困難である。なので現実的には有限状態機械のような図のストーリーになる。
* マルチエンディングにも注意点…「これはホントのエンディングか?」「ほかのエンディングを見るたびにまたプレイしないといけないのか?」
* ビデオゲームのキャラクターはほかの媒体に比べ、動作が制限されている。(プレイヤーが制御可能にするためか)
* ビデオゲームに感動して泣くことは少ない。悲劇は、制限された自由のなかで起こるもので、プレイヤーの自由さを売りにしたゲームとは根本的に相性が悪い。さらに主人公はタイムマシンを持っているようなもので、悲劇のエンディングがあるとこれは本当のエンディングなのか?と疑う。
* 人に近い対話が可能なAIが登場しても、いくつかの問題は解決しない。できるのは、伝統的な方法を利用しながら経験を作り出していくことにフォーカスすることだけだ。
* ストーリーのTips
* ストーリーの素…ゴールと、それをはばむ障害。要するに問題解決で、予測できない結果、驚きを生むから。キャラクターが直面する問題は、プレイヤーの問題となる。そして、物語に対する一体感を得る。
* シンプル、超越。ゲームの設定でよく出てくる中世は現実とは異なり、さらに魔法などが追加されている。
* 各地の神話のフレームワークを語った『The Hero with a Thousand Faces』。スターウォーズもこれで解釈できる。英雄のストーリーはゲームと相性がよい。
* 『The Writer's Journey』
* ストーリーはほかの要素と比べて柔軟である。テクノロジーの理由で行き詰まったとき、ストーリーを方を少し変えるだけで解決する可能性がある。
* フランスの、ワインを例にしたことわざ。いいものは壊れやすいということ。
* ある作家の、SFの宇宙に行く方法として大砲が選ばれた。現在から考えると荒唐無稽だが、当時の数年間で弾丸の大きさが急速に成長していたため、当時の人々には疑いなくうけいれられる設定だった。…科学的正確さよりも、与える経験がもっとも重要である。
* シュールな要素を世界に溶け込ませる
* 場所から想像する…ゲームは空間を想像する作業だ。文字だけで表現する作家も使うことがある。
===== Chapter 16 =====
物語とゲーム構造の融合。
* 物語とゲームプレイは自由さで競合する。
* 本当の自由を与えるのではなく、自由の気分を与えることを考える。プレイヤーはじつは自由がなくても、そう感じる工夫により自由さと、ストーリーの両方を味わうことができる。自由の感覚を損なうことなく、間接的にゲームをコントロールする方法がいくつかある。これらは性質上、プレイしているだけでは気づかないものである。
* 制限する。選択肢から選べると、選んだ自由があるように思える。無限の選択肢を、数個にしぼるという意味で現実的で、自由さも感じられる。
* 目標を明らかにする。アムステルダムの空港の例…小便器のハエのエッチングは、「射撃目標」を設定する…。
* インターフェース
* ビジュアルデザイン。たとえば放射状に線に囲われた図形があると、人は中心の図形に注目する。
* ストーリーテリングするNPC。
* 音楽。単に雰囲気ではなく、間接的にコントロールする。レストランは混雑するランチの間テンポの早い曲を流し早く食べるようにする。夜はゆっくりにして追加の注文でもしようという気分にさせる。
* 共謀。NPCが興味、空間を導く。
* AIと会話するゲーム、『Facade』
===== Chapter 17 =====
ゲーム世界で起こる、ストーリーとゲーム。
* 映画のフィギュアは、子どもたちにとって入り口になる。メディアで描かれるよりもリアルを感じる。
* 空想世界が現実の形をとっていくことをTransmediaという?最も有名な例はポケモン。ゲームが出てすぐアニメ化された。アニメはゲームのシナリオとシステムに基づいていて、アニメからゲームを理解できた。さらにbinocular effect…最初に望遠鏡でスタジアムの詳細を見ているためあとは想像で補完できること…も生まれた。詳細度の違う媒体どうしが、補完しあうわけだ。
* シャーロック・ホームズのトレードマークである帽子とパイプは小説内で描かれたものではない。
* サンタクロースも。物語があるだけでなく、手紙を出したり訪問したりもできる。多くの作家や芸術家がサンタ世界を拡張しようと挑戦してきた。トナカイの話しはそのもっとも有名なもののひとつだ。
* 多くの侵入経路を検討する。どれも入り口になる。ポロロッカを狙う。
===== Chapter 18 =====
キャラクターを含む世界。
* 偉大な物語には、印象的なキャラクターが存在する。
* 本はもっぱら内面、心理的なもがきを描き、映画は感情、物理的もがきを描く。
* 現実/空想、複雑/シンプルという違いもある。
* ゲーム世界に入り込むために、アバターを使う。プレイヤーは自由に操作できるアバターに感情を投影する。これは車などを考えるとよくわかる。車にぶつけられると、体にぶつけられたように感じる。
* リアルな世界と、アイコン的なキャラクターは強力な組み合わせである。アバターは詳細でないほうが共感しやすい。
* 主人公に限らず、キャラクターの機能と特徴を合わせる。
* 最初にキャラの大まかな正確など設定を作っておいて、それに基づいて喋らせる。
* キャラクターの人間関係のマトリックスを作る。主人公を中心に置き、敵対/有効、支配/従属…。
* 「キャラクターウェブ」を作る。それぞれのキャラクターが全キャラクターをどう思っているか書く。全組み合わせ。
* ステータスは、自分たちが意識せずに使っているので、創作で用いるのがむずかしい。しかし、キャラクターに利用することができればお互いを認識していることがすぐわかる。
* 表情の力を利用する。
* キャラクターを変化させる。ヒーローを、生まれてからずっとヒーローとして描くのはつまらない。有名な作品の多くは、変化するキャラクターを描いている。キャラクターの変化のチャートを作ると理解しやすい。
* 不気味の谷(森政弘という人が最初に言ったらしい)を避ける
===== Chapter 19 =====
空間を含む世界。
* 建築物の外見は、その機能の一部にすぎない。主な目的は人々の経験をコントロールすることである。影と乾燥の経験を得たいから、シェルターの中にいるわけである。安全さを得たいから壁を作るわけである。単に外見だけを見て「いいデザインだ」というんではなくて、その提供する機能を見て「いいデザインだ」という。そういう意味で、ゲームデザインと建築デザインは似ている。
* ゲーム空間には物理的制約がなく自由だが、重荷でもある。
* ゲーム空間の分類
* 線形
* グリッド
* ウェブ
* 空間の中の点
* 分割された空間。曲線で分割されていて、現実に近い。
* 『The Timeless Way of Building』
* 『A Pattern Language』 → 建築パターンの分類。多くはゲームデザインにも当てはまる。
* 『The Phenomenon of Life』
* 3Dにすると変な建物も、ゲームになると気づかない。人は3Dから2Dへの変換が苦手だ。建物の地図を自分でつくるのは難しい。これは相対的にとらえているためだ。
* スケールの一致。車が建物と同じくらいだと、違和感をもたらす。基本的には、現実と同じ比率にするとよい。また、3Dゲームではアバターのサイズによってほかのもののスケールを変えることがある。たとえば小さいキャラクターで実際の家具のスケールだと奇妙に感じる。実際より小さくても、アバターと合っていたほうが違和感を感じない。
===== Chapter 20 =====
ルックアンドフィールは美学によって定義される。
* 美学は、単に表面的な話ではない。仕組みとも密接に関わっている。われわれは経験を作っているからだ。
* 塩振りでさえ、その形、影、テクスチャ、コントラストをよく観察するのは難しい。脳が既存のものと分類し効率的に処理するからだ。
* 『Drawing on the Right Side of the Brain』
* ひとつのゲームアートがコンセプトを統合し、後の方向性を完全に決定することがある。ゲームデザインは抽象的で、イラストは具体的だ。
* 偉大なゲームデザイナーには2つの種類がある。神として世界を作り出す人と、独特のアートスタイルを持つ人。
* 才能のあるアーティストをパートナーとして持つことが必要だ。
* 音楽はできるだけ早い段階で選択する。音楽は無意識のうちに決定に影響を与えるから。
* アーティストは世界を違う目で見ている。その力を借りる。
===== Chapter 21 =====
ほかのプレイヤーとプレイするゲーム。
* 社会性は人間の奥深くに備わったものだ。多くのゲームがマルチプレイに対応するようになっている。コンピュータの登場前はほとんどのゲームはほかの人とやるもので、ゲームが一人で遊ぶものというのは例外的な状況だったのかもしれない。
===== Chapter 22 =====
コミュニティを形成する
* コミュニティとは
* コミュニティを形成させたい理由
* 家族がカードゲームをしている理由…みんなをテーブルに集め、手を動かさせるため。そのように一つの目的のもとに集めること。
* よいオンラインゲームはゲームよりコミュニティが大きい。
* 人によって友情は異なる。世代、性別などによって大まかな分類はできる。
* コミュニティは最低3つのレベルのプレイヤーをサポートする必要がある。
* 教える機会を与える
* 一部の運営を任せる
* 問題解決をお互いに依存させるようにする…回復を自分でできないようにする、など。助けることには照れがある。お互いに助けを求められるシチュエーションを作るとよい。
* 『Community Building on the Web』
* 義務は強力
* イベントを作る、会議、パーティー、コンペ、セッション、セレモニー…。
* 荒らしに対応する。彼らはゲームというより荒らすことに楽しみを見出している。そういうことができる仕組みにおいて、人々がコミュニケーションを取ろうと思わない。罵倒、悪用、いたずら、抜け道…を楽しみとする人々がいることは、マルチプレイゲームの開発が大変な理由の一つ。
* 新しい種類のコミュニティは、文化人類の一部となる可能性がある。いままさにそれが作られている!
===== Chapter 23 =====
デザイナーは常にチームとともに働く。
* チームでの開発には作っているゲームへの愛が必要である。
* そもそも金のために仕方なくやっている人はチームからはずす。
* 開発しているうちにゲームが変わることもある。以前の章の海賊船のゲームでは、海賊ではなく船が明らかに主人公であってアニメーターたちの士気は下がっていたが、あるアニメーターが主役が船であることを明らかにし、いかに船をクールに描くかを考え始めたことによって、熱意を取り戻した。
* 異なるビジョンを持っている。これが最も一般的。デザインが何であるかを早めに同じページで全員に知らせる。不一致についてアイデアを検討する。
* それぞれの役割にある人々は多くの決断を下す。共通の理解を持っている場合、それぞれが補強し堅牢さを得る。所有と責任をそれぞれが持っている状態。セクションごとに任せる。
* チームコミュニケーションで大切な9つ
* 客観性。すべてのディスカッションでは、設計のアイデアがいかに現在の問題を解決するかに焦点を当てる必要がある。重要なのは、アイデアが問題を解決するかどうかだけだ。アイデアを個人と切り離す。客観的なフィードバックを与える。
* 明確さ
* 持続性。すべてを書き出し、チームメンバーがあとから参照できるようにする。すべてのデザイン会議も、あとでチームで共有することで取り残されることを防ぐ。
* 快適さ。快適な環境で自由に考えが出る。
* 尊敬。良いデザイナーになるということはよい聞き手になることだ。聞くためには相手への尊敬が必要だ。誰もが尊重されていると感じるとき、最高の状態でコミュニケーションできる。
* 信頼。チームの誰が誰を信頼しているかを理解する最も簡単な方法は、誰が一緒に昼食を食べているかを観察することだ。多くの動物はともに食べる相手が選択的で、人間もそうだ。高帯域のコミュニケーションのために一緒の時間を過ごす機会が必要である。多くのゲームスタジオはコンスタントな顔を突き合わせたコミュニケーションを一日中できるように、チームをオープンオフィスに一緒に配置している。
* 正直さ。
* プライバシー。常に正直でいるのは難しい。1体1のとき公の場よりはるかに本当の気持ちを伝えやすい傾向がある。可能な場合は、時間をかけて設計チームのすべてのメンバーと個人的に話すようにする。
* 統合。意見の違いを無視しないこと。なぜ重要と思うのか根気強く聞くことが重要。一つのシリンダーがエンジンのパフォーマンスを減らし、最終的にエンジンを台無しにするのと同じ。
===== Chapter 24 =====
チームはときにドキュメントを通してコミュニケートする。
* ドキュメントはゲームデザインの非常に重要な部分である。しかしドキュメントはゲーム、チームごとに異なり、魔法のテンプレートは存在しない!
* まずゲームドキュメントの目的を理解する必要がある:
* 記録。ゲームデザインは膨大な方法と理由を決める積み重ねだが、人間の記憶はひどい。記録すれば、同じ間違いを犯さずにすむ。
* コミュニケーション。多くの人とコミュニケーションしなければいけないが、ドキュメントは効率的だ。さらに、双方向だ。
* デザインは6つに分類できる。
((383ページの図から作成))
* Design
* ゲームデザインの概要。少ないページ数で、ゲームが何のなのか、誰向けか、の概観。
* ゲームデザインの詳細。チームはそれを通じてコミュニケーションする。最も厚いドキュメントで、最新の状態に保たれることはほとんどない。プロジェクトの途中で放棄されることがよくある。ゲーム自体にほとんどの詳細が含まれたときだ。
* ストーリーの概要。多くの場合プロのライターを必要とする。デザイナーはこれをもとに決定していく。
* Engineering
* 技術デザイン。ゲームはものすごく多くのシステムで成り立っている。ほかの人があとから加わってきたときそれを素早く理解するにはドキュメントが必要である。プロジェクトの半分以上の時点で最新の状態を維持していることはほとんどない。だがコーディングを開始するにはこのドキュメントが不可欠なことがほとんどである。
* パイプラインの概要。アートをゲームに適切に統合する必要がある。エンジニアがアーティストに遵守するべきことを示したものが必要である。
* システムの制約。
* コンセプトアートバイブル。アーティストは一貫性のある外観を作るためにガイドラインが必要である。
* コンセプトアートの概要。チームのメンバーはゲームがどんな外観なのか理解する必要がある。
* Management
* 予算
* スケジュール
* Writing
* ストーリーバイブル。エンジニアはこれを実現する。デザイナーはビジュアルを作る。
* 本文
* チュートリアルと説明書
* Players
* 攻略法
* アイデアの大まかな箇条書きを作る → デザインについて疑問が浮かぶ → 書きとどめる → 質問を解決する。
* アイデア、計画、質問、回答のリストは大きくなっていく。分類されていく。
===== Chapter 25 =====
よいゲームはプレイテストから作られる。
* テストの4つの種類。
* フォーカスグループ。潜在顧客に求めるものを聞く。
* QAテスト(品質保証)
* 使いやすさテスト。インターフェースとシステムが使いやすいか?
* プレイテストq
* プレイテストに不安を持つことは自然で、むしろ正常だ。だがそれでも客観的でなくては意味がない。
* プレイテストはプロトタイプの一種だ。ゲームのプロトタイプではなく、経験のプロトタイプである!
* 単に楽しいか、だけでなくさまざまな詳細な疑問の答えを得なくては意味がない: 男女で遊び方が違うか?、子供は大人より楽しんでくれるか?… プレイヤーはやり方を理解してくれるか?
* さまざまなプレイテスト
* 知らないものを見つける。プレイヤーのことをよく聞くことを学んだ人だけが、自分が探している知らないものを見つけることができる。
* プレイヤーの表情の変化を観察する(チラ見で)と、大きなヒントになる。目、顔、手、プレイセッションを録画しておくとよい。また、スコアや選んだ武器、〜にかかった時間、そういった統計を自動で取るのも役に立つ。
* アンケート
* 取材
* 厳しい批判を受けるかもしれないが、防衛したいと思ってはいけない。重要なのは、どうしてそう思ったかだ。
===== Chapter 26 =====
チームは技術でゲームを構築する。
* 何かを作るにおいて、**テクノロジーは最後である**
* 技術は媒体である。コンピュータゲームにおいてはコンピュータ、モノポリーにおいてはボードと駒、…。
* 技術は2つに分けられる。基礎と、デコレーションである。
* 新しい技術に遭遇したとき、どうやってゲームの基礎を作るか、を考える。
* ハイプ・サイクル → テクノロジーの5つの段階。発見 → インフレ → 落胆 → 適応 → 安定
* ハイプ・サイクルを理解すると間違った選択を避ける可能性が高まる。
* イノベーターのジレンマ。((前、読んだな))
* 技術の進化の速度は上がっており、予測は難しい。とはいえ利用できる技術が増えることは、ゲームの可能性を広げるということである。
* 未来の技術を予想する。どんなゲームが人気か?スポーツゲームはどうなっている?カートリッジかダウンロードか?…
===== Chapter 27 =====
ゲームはクライアントを得る。
* ゲームデザイナーが考えるのは、チームとプレイヤーだけでない。クライアントだ。
* 理不尽で筋の通らないことを言ってきても、とにかく理解しようと務めることである。例: 車ゲーをテストプレイして車をメッキにせよと言ってきた。それはCPUに負荷がかかる処理で、あとから変更するのは大変なことだった。理由を詳しく聞いてみると、速度が足りないように感じ、メッキにすればさほど労力をかけないだろう、と思ってのことだった。以前の章の、問題を記述する…はこういうときにも役立つ。
* 魔法の言葉 → **あなたが解決しようとしている問題は何ですか?**
* 逆にクライアントが、自身が何をしたいのかわかっていないときも困る。
* デザイナーの仕事の一つは、クライアントがしたいことを明らかにするのを助けることである。
* 彼らがやりたいことを理解するためには、重視することを知る必要がある。このとき、誰もが心 - 言葉 - 心という層を通すことを忘れない。
* ミケランジェロの彫刻の話。違う視点ということを認識し、同じ視点に立たせる。ミケランジェロは機転によって間違った助言を実行せず、かつクライアントに気まずい思いもさせなかった。
===== Chapter 28 =====
デザイナーはクライアントに売り込む。
* パブリッシャー、出資者、ゲーム会議のレポーター…売り込む相手はたくさんいる。つまり、ゲームができる前も、後も。
* アイデアのヒエラルキー
* 良いアイデアは、適切なタイミングで、適切な人に売り込んだときに価値が生まれる。
* 売り込むtips
* ドアに入る…まず企画を聞いてもらうのが難しい。話しすら聞いてもらえない。カンファレンスなどに所属し、連絡先のネットワークを構築する。
* 本気であることを示す…ラフなスケッチと簡単な概要だけでは足りない。動くプロトタイプが必要だ。また市場や仕組みについての洞察も必要。
* 整理する
* 情熱
* 視点を推測する…要約したペーパーを作る、ゲームプレイの動画を作る、…
* デザインする。プレゼン、紙、WEB…。プロトタイプ、動画、あらゆる媒体を用いて完全にデザインする。また、どんな質問が来るかを予測して完璧な答えを出すことができれば、魔法のような説得力を持てる。
* にじみ出る自信。アイデアだけを売り込んでいるんでなくて、同時に自分自身も売り込んでいるわけである。
* 柔軟に。
* リハーサル
* 所有してもらう…ミケランジェロが行ったように。相手の意見を統合させるなどでもいい。自分のゲームだと想像しやすくする。
* 反応をじっくり待つ。焦らない。
===== Chapter 29 =====
デザイナーとクライアントはゲームで利益を生み出したい。
* お金がルールを作る。単に専門家は専門家に任せる、というわけにはいかない。相互に影響しあっているからだ。もっとも大きい影響は予算(1000万で作れ、2000万で作れ)だが、たとえばどうやって資金を回収するか…月額課金か、基本無料か、広告か…によってもゲームの内容は制限され、方向づけられる。
* ビジネスモデルを知る。ソフトがひとつ売れるごとに利益が関係者にどう分配するか見るとよい(435ページの図)。
* 損益分岐点を知る
* トップセラーを知る、なぜ成功したのか?を分析する。業界分析レポートを読む。https://www.eedar.com/
* 経済の専門用語を理解する。割引率etc..
* クリスマス: アメリカのゲームの75%はクリスマスシーズンに販売される。
===== Chapter 30 =====
ゲームはプレイヤーを変える。
* ゲームの影響については、さまざまな議論がある。
* 教育への可能性…失敗することのないシミュレーター、見て理解できること…等の利点がある。
* 成功やキャリアを思い描けない貧困の中にいる人に、思い描けるようにすることができるかもしれない。虐待的な関係を脱したり、依存から抜け出す方法になる可能性だってある。
* 知りたいことは何だって知れ、専門家になれる。知りたいと思う好奇心があれば。ない人は何もしない。「好奇心格差」が明らかになりつつある。
* 教育システムをより遊びベースのものにすることが必要かもしれない。
* 暴力描写の与える影響を考慮する。ほとんどの人は現実とゲームを区別するが、ごく一部の例外的な人もいる。また、子供は影響を受けやすい可能性が大きく、レーティングを活用しないといけない。
* ゲームに感じる危険性の一つ:依存。危険なゲームはビデオゲームに限らない。たとえばギャンブルだ。美味しい料理を作って、それに対して依存している!と料理人を責めるのが間違っているように、デザイナーのせいだけとはいえない。が、心に留めておく必要がある。ミヤモトシゲルは子供たちのサインに、「晴れた日は外で遊ぶ」と書く。
* ゲームがわれわれをどのように変えるかは、理解しはじめたばかりだ。それらを娯楽として用いることも、人間をよくする道具として使うこともできる。
===== Chapter 31 =====
デザイナーには責任がある。
* 個人だけが倫理に対して責任を持っている。企業は利益を追求し、魂がないので倫理を考えることはない。
* ゲームは経験を作り出す方法である。日常ではなく、空想や隠れた欲望の経験である。
* 自分のゲームは、人々を助けるだろうか?
===== Chapter 32 =====
それぞれのデザイナーはモチベーションを持っている。
* 個人的理由を理解しなければならない。意識と潜在意識の目的が統一されたとき、大きな強さになる。