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Using Wikis for Online Collaboration
もはやWEBは読むだけでなく読み書きを共有する場所として機能している。wikiはそのなかの有力なひとつだ。
いっぽうで、それらにはノウハウが必要である。書くときのきまりごと、議論の方法…。空間、時間的距離のある緩やかなつながりであるがゆえに、まとめるものが必要だ。リアルでも議論には司会がいる。
教育者にむけて、wikiで共同して学習することを教える本。オンラインコース。開発プロジェクト向けじゃないが、利用できるだろう。
考えてみれば、グループで作業することを学んだことがないし1)、うまくいった試しがない。学校教育のなかでときどき思い出したようにやらされたが、毎回ひどいものだった。大学だって。たぶん先生たちも知らないんだろう。
社会にある仕事はほとんどグループワークである。それでも社会はうまく回っているように見えるので、たぶんほとんどの人は仕事で実践を通してグループワークのやり方を学んでいく。もっと早く学んでもいいと思う。
wikiを使う準備
web2.0 → 読み書き(ブログ、wiki、SNS)
WEBはデジタル学習における教室になる。…つまりリアルだけの利点と考えられがちな、双方向の学習を可能にする。コミュニティを作り出す。
web1.0の単なるコミュニケーションツールを超えられる。
スレッドは個人の概念・考えなどをサポートし、wikiを使うと概念やアイデアを他の学生と統合できる。
wikiを選んだといって、ほかの選択肢が消えるわけではない。同時に存在できる。wikiを選んでも、時系列ごとのディスカッションや、ブログを同時に使用できる。
なにか議論が起きたとき、双方を意見をまとめ、要約を書き、投票し、どちらのどの点が勝ったかのまとめを作る、なんてこともできる。
フリー、サブスクリプション、自分でホストする3つの方法。
目的によって人数、グループ、安全、公開/非公開、管理者権限…などの観点から最適なwikiを選択する。
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コミュニケーションができるか確認(スレッド、コメント…)、重要だから。
基本的なセットアップ方法(あくびが出る)
wikiプロジェクトをデザインする
プロジェクトに関連する対立、議論、コミュニケーション不足などによって、ツールを与えるだけでは十分な学びはできない。成功するwikiプロジェクトには結果やプロジェクトのゴール、wikiの作法を学ぶことが必要である。
単なる読み書きは十分な学びではない…ほかの人と議論したりアクティブにやることが効果的だ。→ 日本では…
インストラクターの役割は学びを提供することでなく、学びが起こる文脈を提供することだ。
文脈に基づいた学習は生徒に学問と、現実世界の状況/問題をつなげる活動をさせる。wikiはその基盤となるものである。
生徒の世代によりネットへの親しさに違いがあり、対応も変わる。ミレニアル世代と大人はwikiプロジェクトの中で果たす役割の傾向が異なる(ミレニアルは新しく開拓すること、大人は構造化/編集の傾向が高い、など)。wikiはこのようにスキルとふるまいのコラボレーションを可能にする。
オープンさ、誠実さ、自主的な組織化が必要。
wikiプロジェクトをデザインするーフレームワークから組み立てていく。
プロジェクトの目的、領域、結果を決める。すすめる。グループを発展させる。評価方法を決定する。
評価の基準(ステージごとに)
準備(アクセスし接続とブラウザの問題を解決しているか)
オープンさ(建設的態度か)
グループのタイムライン(グループのすべての人がタイムラインに関する質問に答えられるか?)
役割(グループの中で達成を求められているのはなにか説明できる)
基準2
書く前の活動(書く前のブレインストーミング、アウトライン、ディスカッションに参加しているか)
貢献への誠実さ(メンバーが目標に向かって取り組んでいるか)
自分の組織化(メンバーが互いにフィードバックを求め、プロジェクトの課題と問題をグループとして解決する)
基準3
基準4
一般的な障害は、バランスの取れていないメンバーの貢献、対立、締め切りのストレス下での攻撃的傾向、である。インストラクターが干渉する必要があるときもある。
自信をつける…最初にサンプル、アイスブレーカーとして小さなプロジェクトを行うのもよい。
最初の勢いは重要。後のwikiプロジェクトを方向づけることになる。
Wikiの講師の基本的なルール: ページを編集しない!リソースへ誘導する、自由にコメントする。
作業量の不公平はコラボレーションの仕事でよく見られる。
メンバーに質問する:
wikiの目的はなにか
役割はなにか
何に責任を持っているか
どれくらいの期間が必要か
達成するためにどのような能力が必要か
論争と紛争の違いを理解させる。論争は2つの見方に対する競合であり、建設的面がある。
さまざまなwikiプロジェクトの練習
人数に合わせて選択する。プロジェクトによって以下のフレームが異なる。
* トップページ:
書誌リスト
オンライン対話
オンラインでチームで対話する。
チーム…は1/1に~を書く、チーム…は2/1に~返答するなど。
グループで要約
クラスの百科事典
何かテーマに基づいてクラスで百科事典を作る。図表などが多くあるのでスタイルに関する規約を入念にする必要がある。
クリティカルシンキングのためのwikiプロジェクト
批判的思考は本質的な学習の軸となる。
分割したwikiやページをケース分析、解決策として用いる
オンラインでは、調査、分析、書くことを分割することが簡単である。
いくつかのグループが同じケーススタディ(6人くらいの少数が向く)をしてみると多様性と共通性の議論に発展する。
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ノミネート法:
例)~世紀でもっとも大きな発明はなにか?
電話: コメント、 投票
計算機: コメント、 投票…
オンラインの批評: 本、映画、…
現実世界での応用
適用
創作
ストーリー作成
チームチャレンジ
メディアデザイン
サービスを学ぶプロジェクト?
メモ
このサイトはwikiを使ってるが、精神はwikiではない。ほとんどブログだ。共同編集ではないし、なにかテーマがあるわけではない。共同してwikiを作り上げるにあたって何の助けにもならないわけである…。勝手にできるようには絶対ならない。専門的に学ぶ必要がある。
応募者多数のときの雇用者の選別で、グループで話をさせるというのがあるが、wikiではもっと公平に、さらに正確にグループでの作業の進め方を見ることができるように思える。しかも、物理的、時間的に非同期である。問題は応募者への負担が大きすぎるということか。そもそもwikiの講習を目的とすれば問題ない?
article/wiki_for_online_collabo.1595405101.txt.gz · 最終更新: 2020/07/22 17:05 by 127.0.0.1