未来予測は現在を示す

20年後どうなってる?

現在社会で熱中しているもので、20年後にアレ懐かしい〜とか言われるものって何だろう。 ほとんどが入れ替わっている気もする。LINEは、消えそう。完全にネットワーク効果しか存在する意義がないから。

今をときめくGAFAだって、わからない。少なくとも20年後も同じメンツってことはないだろうと思う。どれかは死ぬだろうし、20個くらいに増えているかもしれないし、あるいは1つに合体しているかもしれない(ディストピアな世界に…)。

現在は十分予測されて、自然に来たと考えがちだ。 でも名作映画を見ていると「20年前の人の考える20年後」と現在は全く違うということがわかる。 同様に、私の考える20年後は、実際の20年後と違う。 予測できればたぶん大儲けだが、誰もそんな先を予測できない。 全く予測できない位置から破壊的技術が登場するから1)

これが『イノベーションのジレンマ』… 破壊的技術は大器晩成型なんである。最初は採算性が悪く、性能もイマイチ。

でもある一部の分野で製造され使われるうちに、技術が急速に向上していき、元の分野を追い抜き、やがてメインの分野でさえも占めるようになる…。

初期段階では全く合理的でないように見える投資で、プレゼンなどしても競合の「安定した」ビジネス案に確実に負ける。なので多くの大企業が見落としてしまう。

だから社会の未来予測は当たらない。それでも存在しているのはみんな忘れてるので答え合わせがないからだ。それにもはや笑いのネタになっていることも多い。

未来予測は当時の状況を反映しているといったほうが正しい。 タイムスリップする映画で20年後に空飛ぶ車が発明されているだろう、と考えるのは当時の社会が車社会だということを示しているだけだ。2)

最近、AI、ビッグデータ、という言葉を見ない日はない。3)社会を支えるのは確実視されているように思える。 これに関しては、間違いないのではないかと今は思える。 さて20年後にどうなっているんだろう。当たってるかもしれないし、水道や電気みたくあまりにも当たり前となってその後の新技術に隠されてしまうかもしれないし、どこかでコケて流行語の1つになってたりするかもしれない。

「現在の未来像」はどんなものだろうか?よく認識して、今後の答え合わせができたら面白いと思う。

1)
災害やテロは、影響のごく一部に過ぎない。それより技術の進歩の占める割合のほうが大きい…と思っていたが、コロナウイルスで考えを変えさせられた。これだって数ヶ月間のことで、未来はまったくわからない
2)
『バックトゥザフューチャー』
3)
むしろベタすぎて、口に出しにくいきらいすらある。あまりにもだれでも言う空疎な言葉となりつつある。
article/back_to_the_future.txt · 最終更新: 2020/06/10 14:33 by kijima