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article:invisible_knowledge [2020/06/13 19:39]
kijima
article:invisible_knowledge [2020/07/22 16:47] (現在)
kijima [いま]
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-====== 知識 ======+{{tag>essay}}
  
-小さいときからインターネット身近にあった。 +====== 創作するためには ====== 
-田舎でいいところだったが現実でスゴいと思うようなことはそう多くはなかった。だがインターネットにはたまにスゴい人がいた。+ 
 +小さいときからインターネット身近にあった。 
 +住んでいたのは田舎でいいところだったが現実でスゴいと思うようなことはそう多くはなかった。だがインターネットにはたまにスゴい人がいた。
 もっとも印象的なのはゲームだ。 もっとも印象的なのはゲームだ。
  
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 面白くなくなってくる。途中で放り出す。 面白くなくなってくる。途中で放り出す。
  
-そのたびに、ダメな人間だなと嫌になったものだ。 +そのたびに、ダメな人間だなと嫌になった。 
-地味な努力、膨大な時間が必要だが、ああいうスゴい人はたぶんなにか特殊な才能があるんだなと思った。+地味な努力、膨大な時間が必要だが、ああいうスゴい人はたぶんなにか特殊な才能があるんだなと当時は結論づけた。
 周りにそういうスゴい人がいればヒントをもらえたのだろうが、いなかった。 周りにそういうスゴい人がいればヒントをもらえたのだろうが、いなかった。
  
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 ===== いま ===== ===== いま =====
  
-結局いろいろやってみた結果、20歳くらいでプログラム作りに落ち着いた。プログラムやテーマ、サイト、WEBシステム、ゲーム…20個くらいのセルフなプロジェクトを独学でやった。どれもしょぼいが、少なくとも積み重ねて…何か最初に決めた目標を達成した。そして重要なことに…楽しめている。だから職を探すこと難しくなかった。+結局いろいろやってみた結果、20歳くらいでプログラム作りに落ち着いた。プログラムやテーマ、サイト、WEBシステム、ゲーム…20個くらいのセルフなプロジェクトを独学でやった。どれもしょぼいが、少なくとも積み重ねて…何か最初に決めた目標を達成した。そして重要なことに…楽しめている。作ったものがあったので職を探すこと難しくなかった。
  
 遠くから眺めてみると、長い間やろうとしていたのは何かを作りたいということだ。 遠くから眺めてみると、長い間やろうとしていたのは何かを作りたいということだ。
-私はたまたまプログラム作りを通してだが、結局学んだエッセンスは「作りかた」だ。+私はたまたまプログラム作りを通して学んだが、結局必要なことは「作りかた」だ。
  
-もっとも気づきになったのはポール・グレアムの名著『ハッカーと画家』だったと思う。プログラムを書くことは科学というよりも絵を描くことに近い何かオリジナルのモノを作るうちに上達していく。今となっては当然に思えるが、はじめて読んだときは驚いた。+もっとも気づきになったのはポール・グレアムの名著『ハッカーと画家』だったと思う。プログラムを書くことは科学というよりも絵を描くことに近い何かオリジナルのモノを作るうちに上達していく何回か読んだ今となっては当然に思えるが、はじめて読んだときは驚いた。
  
 油絵が多いのは上から書き直せるからだ。スケッチでまず全体を捉えるのはそのほうが後から修正しやすいからだ。一部分を修正したり加筆することは後からできるが、全体の構成を修正することは難しい。修正しやすいようにして、何日も、何ヶ月もして同じ作品を仕上げていく。 油絵が多いのは上から書き直せるからだ。スケッチでまず全体を捉えるのはそのほうが後から修正しやすいからだ。一部分を修正したり加筆することは後からできるが、全体の構成を修正することは難しい。修正しやすいようにして、何日も、何ヶ月もして同じ作品を仕上げていく。
  
-それでGitの使い方や開発技法を学んだ。それからはじめてモノが作れるようになったように思える。そして、期間をかけて一心不乱に作るようになった。作ることが楽しいを知った+それでGitの使い方や開発技法を学んだ。それからはじめてモノが作れるようになったように思える。まだひどいものだが、期間をかけてすこしずつ積み重ねることができる。長期的コツコツ作るようになった。文字通り楽しいいうだけではないが、ほかの何よりも熱中できる
  
 ===== どうすればよかったのか ===== ===== どうすればよかったのか =====
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 今考えると挫折する定石はこうだ。何か思い立つ → 最初はいいが、途中からヘタクソで気持ち悪い状態になり、修正もままならなくなってどうしようもなくなる → リセットして新しく真っさらな状態で始める → またごちゃごちゃしてきたらやめて新しく始める。あとで残るのは何もなくて、それに気づいて本当にやめる。 今考えると挫折する定石はこうだ。何か思い立つ → 最初はいいが、途中からヘタクソで気持ち悪い状態になり、修正もままならなくなってどうしようもなくなる → リセットして新しく真っさらな状態で始める → またごちゃごちゃしてきたらやめて新しく始める。あとで残るのは何もなくて、それに気づいて本当にやめる。
  
-こうしたジレンマにハマる人は多いんでないかと思う。問題はスゴいことができないことではなく、それに達する手段がないことだ。+こうしたジレンマにハマる人は多いんでないかと思う。本当の問題はスゴいことができないことではなく、それに達する手段がないことだ。
 でも早くから何か積みかさねることができたなら、それはすごいことができると思う。 でも早くから何か積みかさねることができたなら、それはすごいことができると思う。
  
-しかし心がけだけで積み重ねることはできない。プログラムを作ることであれば、後で変更や再利用しやすいように書き直したり、短く分割したりといった技術が必要になる。結局、専門的に学ぶことが最短の道だ。+しかし心がけだけで積み重ねることはできない。プログラムを作ることであれば、後で変更や再利用しやすいように書き直したり、短く分割したりといった技術が必要になる。結局、専門的に本などで学ぶことが最短の道だ。
  
 いくつかの例を考えてみよう。 いくつかの例を考えてみよう。
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 ゲームで見えている、成し遂げたいと思うことは氷山の一角に過ぎないことが多い。 ゲームで見えている、成し遂げたいと思うことは氷山の一角に過ぎないことが多い。
-何かゲームで大きな建築物を作れる人は、たぶん紙にでも描くことができるし、たくさん建築物を知る。もしかしたら設計かもできるかもしれない。 +何かゲームで大きな建築物を作れる人は、建築物の各々のパーツや役割を理解していて、紙にでも再現することができるだろう。いっぽうで素人が書いときには三角に四角がくった何だ🏠。認知ていない、再現できない。 
-でもそれだけでじゅうぶんでない。+ 
 +しかし、それだけでじゅうぶんでない。ゲームという限られた媒体で表現する方法を学ばないと。 
 + 
 +たとえばMinecraftではブロックという限られた部品で表現しないといけない。曲線をブロックで作るには?この色とこの色の間の色を表現するには?これに最も近いのはピクセルアートの分野だ。今かじっているが、奥が深い!普通にゲームをするときやアニメを見るときに、一時停止して観察してナルホドと思える。世界が変わってみえる。もちろん、ピクセルアートは美術を土台にしているので美術でもいい。 
 + 
 +ということで、 
 + 
 +  * 建築、 
 +  * ピクセルアート(美術)
  
-ブロックいう限られ部品で表現しいといない。曲線をブロックで作るにはの色間の色を表現には?これに最も近のはピクセルアートの分野だ+について学ぶこが必要だ。ぶん色ん道があるんだろうど、大雑把にはこういうこだ。何知識もない中学生が、人に見せられるようなはゲームで表現できわけがない。
  
-  * 建築知識、 +ゲームで目に見えることはすべて、ほかの分野の応用だ。元の分野をたどれば、蓄積した深い知識が得られる。それではじめて何かゲム内でも作れる。でもたぶん作れるころには別の媒体で作りたくなってるだろうが…。
-  * ピクセルア+
  
-いて学ぶことが必要だ+ゲームの中で何かを表現したいというのは危険信号かもしれない。完成すらしない可能性が高い。 
 +すで持ってる専門的知識を利用し、紙や鉄筋で表現することができるが、媒体のひとつとしてゲームを選ぶ、というのはたぶん完成するしそれなりのものができる
  
-===== 文章を書く =====+===== 文章を書くことだったら =====
  
 +何人かの作家がいっているのがひたすら書き直すことだ。
 +書き直しやすいようにとは文章を短く切るとか、見出しを的確につけるとか…(私はそう心がけてる)。
  
-===== 結果だけ =====+プログラム作りと同じく絵画の例が使えると思う。やり直しやすいように保つ。 
 +そのうち、修正できるようになると楽しい。
  
-===== ゲームは出口 =====+===== まとめ =====
  
-===== 知識 =====+  * 積み重ねることこそがものづくりの醍醐味で上達に重要だが、積み重ねにも技術がいる。 
 +  * 何かやりたいと思うがうまくいかないとき、視野を広げて元になる大きな専門分野を学ぶ。たぶん世界が変わってみえる。
  
article/invisible_knowledge.1592044793.txt.gz · 最終更新: 2020/06/13 19:39 by kijima